エネルギー事業

省エネ技術情報

第1弾 国立大学法人 福井大学 様

スペシャリストが 省エネ目標の達成を保証

「ESCO(エスコ)」とはEnergy Service Companyの略で、わかりやすく言いかえれば“省エネルギーに関するスペシャリスト企業”のことです。では「ESCO事業」と一般的な省エネ事業とでは、何が違うのでしょうか。

例えば、省エネを目的としたビルの改修工事を行う場合、通常は「設計」「工事」「保全・点検」など、それぞれのプロセスごとに事業者と個別契約を交わすことが一般的です。そのため、各プロセスが分断的で実際の省エネ効果に対する保証や責任の所在もあいまいになりがちです。

それに対し、ESCO事業はプロジェクトに関する全プロセスを一括で請け負い、省エネ効果の測定・検証まで含めた包括的なサービスを提供します。そして、特徴的なのが“成果を保証する”という点。計画時に具体的な省エネの目標値を設定し、その達成を事業者が約束するかたちをとるため、リスクも少なくメリットもより明確となります。

実際に政府の調査結果でも、省エネ達成率において一般の改修事業と比較して、ESCO事業が優位であることが示されています。

(グラフ参照:「平成25年度エネルギー使用合理化促進基盤整備事業-業務部門によるESCO事業の省エネ効果と普及課題に関する調査」報告書【資源エネルギー庁】)

サスティナブルキャンパスの実現に向けて

最近、エネルギー関連のキーワードとしてよく耳にする「ZEB(ゼブ)」。これはZero Energy Building(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)の略で、簡単に言えば“エネルギーをできるだけ消費しないビル”のことです。

特筆すべきは、既存設備も含めた総合的なエネルギー運用・管理が行なわれていることです。既設・新設を問わずキャンパス内のESCO設備を含めた既存主要設備や、使用するエネルギーをICTで見える化。データ収集・分析を行い、余剰エネルギーの削減や未利用エネルギーの有効活用などを含めた持続可能で最適な運用システムを構築しました。そして、大学に常駐する管理担当者との密な連携によるPDCAサイクルで、時節や細かな事象に応じたリアルタイムな運転管理と運用改善が実現できたことで、初年度より年間19%の経費削減を達成したのです。

写真撮影:株式会社 エスエス 北陸支店

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